名古屋の弁護士 さくら総合法律事務所

企業法務コラム

経営法務コラム

相談事例新型コロナウイルス感染症対策と定期健康診断

ご相談者
企業形態 株式会社
役職 代表取締役
事例の分類

経営法務

ご相談内容

会社経営者の方から「従業員に定期健康診断を受診させるために巡回検診車を予約していたが、新型コロナウイルス感染症対策のために検診を実施できないと言われてしまい、法定期間内に健診が実施できそうにないがどうしたらよいか」というご相談を受けました。

弁護士の回答

定期健康診断は労働安全衛生法66条、労働安全衛生規則44条に基づき年1回行わなければならないこととされていますが、新型コロナウイルスが蔓延していることから、令和2年6月末まで延期してかまわないとの厚労省の通知がなされています。

新型コロナウイルス感染症の状況を踏まえた労働安全衛生法等に基づく健康診断の実施等に係る対応について(厚労省より通達)
改正 基発0421第2号 令和2年4月21日
改正 基発0311第3号 令和2年3月11日
基発0303第1号 令和2年3月3日

その旨は、新型コロナウイルスに関するQ&A(企業の方向け)にも掲載されています。

<健康診断の実施>
問2 新型コロナウイルス感染症の拡大防止のため、労働安全衛生法に基づく健康診断の実施を延期するといった対応は可能でしょうか。

事業者は労働安全衛生法第66条第1項の規定に基づき、労働者の雇入れの直前又は直後に健康診断を実施することや、1年以内ごとに1回定期に一般健康診断を行うことが義務付けられています。しかしながら、令和2年2月25日に決定された「新型コロナウイルス感染症対策の基本方針」に、閉鎖空間において近距離で多くの人と会話する等の一定の環境下であれば、咳やくしゃみ等がなくても感染を拡大するリスクがあることが示されていること等を踏まえ、これらの一般健康診断の実施時期を令和2年6月末までの間、延期することとして差し支えありません。
また、事業者は、労働安全衛生法第66条第2項及び第3項並びにじん肺法の規定に基づき、有害な業務に従事する労働者や有害な業務に従事した後配置転換した労働者に特別の項目についての健康診断を実施することや、一定の有害な業務に従事する労働者に歯科医師による健康診断を実施すること等が義務づけられています。これらの特殊健康診断については、がんその他の重度の健康障害の早期発見等を目的として行うものであるため、法令に基づく頻度で実施いただく必要があり、そのためには、新型コロナウイル感染症のまん延防止の観点から、健康診断実施機関において、健康診断の会場の換気の徹底、これらの健康診断の受診者又は実施者が触れる可能性のある物品・機器等の消毒の実施、1回の健康診断の実施人数を制限するなどにより、いわゆる“三つの密”を避けて十分な感染防止対策を講じていただく必要があります。ただし、新型コロナウイルス感染症の急速な増加が確認されている等の状況を踏まえ、十分な感染防止対策を講じた健康診断実施機関での実施が困難である場合には、特殊健康診断等の実施時期を令和2年6月末までの間、延期することとして差し支えありません。
また、これらの取扱いは、新型コロナウイルス感染症の状況を踏まえた令和2年6月末までに限られた対応となりますので、ご注意ください。

ご相談いただいた経営者の方には、従業員の方には6月末までに健診を受けさせれば問題ないと説明し、ご安心いただきました。
新型コロナウイルス感染症対策で、様々な場面で特別な対応がなされています。
ご心配事がある方は、さくら総合法律事務所へご相談ください。

この記事は令和2年4月28日現在の情報で作成しています。

実際の事例を題材としておりますが、個人情報保護の観点から変更を加えている場合があります。

経営法務コラム