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カムカムエブリバディから「相続」を考える

NHKの連続テレビ「カムカムエブリバディ」が最終回を迎えました。
毎朝、泣きながら見られていた方も多いでしょう!
私もその視聴者のうちの一人です。

私がカムカムを通して感じたことは、「こころの相続」です。

こころの相続とは?

相続といえば、財産の相続、節税、遺産分割、争族を想像されると思われます。
私がお話したいのは、それらの「財産の相続」ではなく、想いや考え、しぐさや文化を引き継ぐという「こころの相続」です。

雉島家の相続は?

カムカムの場合、安子の嫁いだ雉島繊維は、岡山を代表する繊維会社でした。

和菓子屋の娘である安子は、身分違いであると反対されながらも雉島繊維の御曹司と結婚し、るいを授かりました。
しかし、稔が戦死したため、雉島家を相続したのは、戦争から帰ってきた稔の弟の勇でした。

戦後、しばらくたってから稔の父千吉が他界した時は、当然ながら、相続人は勇と代襲相続人である、るいです。

当然ながら、千吉が他界した時に、るいは相続権があるので、莫大は相続財産を得られたはずです。
千吉の葬儀の後、岡山を出て大阪に行ったときには、相当のお金を持っていてもおかしくはなかったでしょう。

しかし、物語の後半で、「るいのために貯めておいた貯金を、るいの子どもである桃太郎の大学資金で使った」とあったので、相続放棄をしたんだなぁと思ってい観ていました。

カムカムでの心の相続

カムカムでのこころの相続は、なんといっても「あんこのおまじない」です。

「小豆の声を聞け、時計に頼るな、目を離すな、何をしてほしいか小豆が教えてくれる。
食べる人の幸せそうな顔を思い浮かべぇ。
おいしゅうなれ。おいしゅうなれ。おいしゅうなれ。
その気持ちが小豆に乗り移る。
うんとおいしゅうなってくれる。
甘ぇあんこができあがる。はっ」

このあんこのおまじないと英会話こそが「こころの相続」であり、幸せに導いてくれたと思います。

もしるいが財産を相続していたら

もしるいが雉島家の財産を相続していたら、夫であるジョーと結婚していたか?

もし、あんこのおまじないがなかったら、るいは回転焼き屋を経営していたか?

もしあんこのおまじないがなかったら、アニーヒラカワ(安子の芸名)はるいに会えたか?

いろんな思いを巡らせています。
やっぱり、「あんこのおまじない」があったから、るいは回転焼き屋を開くことができ、生きていくことができたし、アニーもひなたが自分の孫であると気づくことが確信できました。
また、稔が聞いていたラジオ英会話を安子が聞き、それを子守唄のようにるいに聞かせ、るいもひなたに勧めた。

安子、るい、ひなたの3代にわたる100年物語は、果たして不幸せだったのか?
見ている方が温かい気持ちになったので、とても幸せだったと思います。
財産は使ってしまえばすぐになくなってしまいます。
だけど、財産を相続しなくても、親から相続してもらった「こころの相続」があったからこそで幸せを実感できたのではないかと思いました。

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