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相談事例離婚に伴う弁護士費用はどうして高いの?

離婚に伴う弁護士費用はどうして高いの?」と言う質問を良く受けます。
夫婦再生カウンセラーの中でも、「弁護士費用は高いからね~」という方もいます。

弁護士費用って本当に高いの?

確かに、個人が負担する金額としてはとても高いですよね。
さくら総合法律事務所の料金(一部です)はこの通りです。
「示談」と言って裁判所ではなく、相手方と話し合いをすることは、着手金が20万円(+消費税)、事件が解決した成功報酬が20万円(+消費税)と経済的利益です。
ここで事件が解決しなかったとき、家庭裁判所の調停へ移行します。

調停から着手する場合、着手金が30万円(+消費税)と成功報酬30万円(+消費税)と経済的利益です。
さくら総合法律事務所は、示談から移行した場合は、調停の着手金は半額にしています。
今回は「なぜ高い?」という話なので、裁判手続きの費用についてはまた詳しくお話しします。

でもね、やっていることを考えると決して高くはありません
時給にしたら、本当に最低賃金以下の500円に満たない時もあります。

それはなぜか?

まず、調停に行っても2時間から3時間かかります。
およそ5回は行くと思ってください。
調停で1年以上かかるのもざらです。
各調停前にも依頼者の方と電話もするし、3時間は打ち合わせをします。
相手方との交渉もするし、電話もします。
調停は申立書だけでなく、相手方との意見の折り合いをつけるために書面を作成します。
それを依頼者の方に確認してもらったり、訂正したり何度も繰り返します。

およそ5回調停(かなり少ない方です)をしたと仮定しましょう。

合 計91時間
調停にかかった時間3時間×5回=15時間
打ち合わせの時間(最低でも5回)3時間×5回=15時間
書面作成にかかった時間5時間×6回=30時間
相手方との交渉時間(最低でも1回3時間)3時間×5回=15時間
事務局での書面提出手続きや書類取付2時間×6回=12時間
事件終了後の作業4時間

成功報酬は勝てなければもらえないので、着手金30万円ベースで考えると、時給は3300円です。
これとは別に、メールでのやりとりもあります。
これが一番早く決着がついて、時給3,300円です。
電話が多かったり長かったり、調停が長引いたりすれば、時給500円にすぐなってしまいます。
これが特別な知識がないとできない弁護士のお仕事の時給?って思いませんか?
電話代もかかるし、事務所の費用、事務員のお給料だってここから捻出するのです。

しかも、すごく感情の部分が大きいので、やりとりがとても大変なんです。
相手の性格をよく分かっていらっしゃるので、納得してもらうのが大変なのはご理解いただけますよね?
あなたが「これがほしい」と言っても、相手方は欲しくなくても、「オレも欲しい」と言ってしまうのです。
そういうやりとりがあったから、ここまでこじれてしまったんですよね。
あなたの思うように進むことが、相手にとってとても納得がいかないからです。
意地を張っていても、解決ができなければ仕方ないので、弁護士は、お互い歩み寄るように説得をするのです。

解決のポイント

弁護士の仕事、少しはご理解いただけましたか?
事務員として弁護士の仕事を見ていても、とても大変そうな感じがします。
もう少しご理解をいただけるとうれしいなと思います。

病院にかかると、保険がききます。
しかし弁護士費用は保険がありません。
最近は、民間の保険では、交通事故にあるように弁護士費用特約がついているものもあるし、損害保険で弁護士費用がついている契約も出てきています
そういう保険に入るっていうのも一つの備えかもしれませんね。

実際の事例を題材としておりますが、個人情報保護の観点から変更を加えている場合があります。

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