企業法務コラム

確定拠出年金コラム

確定拠出年金の3つの節税メリットとiDeCoの使い途

確定拠出年金で増やしたお金、「老後の資金」以外では使ってはいけないのでしょうか?
住宅や年金の財形貯蓄は、目的以外で使用したら税金がかかってしまいます。同様に確定拠出年金は、「老後の資金」以外で使ったら税金がかかってしまうのでしょうか?

今回は、確定拠出年金の3つの節税メリットを利用した「確定拠出年金の使い途」について、お話したいと思います。

確定拠出年金の3つの節税メリット

まず、確定拠出年金のメリットについてご説明します。
確定拠出年金には、3つの節税メリットがあります。

  1. 入り口として、確定拠出年金の掛け金が全額所得控除(※)になるということ。
    所得控除なので、所得のある方のメリットです。
  2. 途中として、掛け金の運用益が非課税ということ。
  3. 出口として、退職所得控除の非課税枠が使えるということ。

この3つの節税メリットを利用して、「確定拠出年金の使い途」を考えていきます。

確定拠出年金の使い途

老後の資金として使う

これは、確定拠出年金の本来の目的であるスタンダードな使い方です。

公的年金が働き世代の支払った年金で今の年金世代の年金をまかなう賦課方式であるのに対し、自分の力で自分の年金を作るのが確定拠出年金です。
言い換えると、若いときの自分から、60歳以降の自分(の老後資金)への仕送りです。

子どもの教育費として使う

「将来の自分への仕送り」という点では同じですが、別の使い途も考えられます。

最近は晩婚化です。
例えば40代で結婚をして42歳以上で出産する方もいらっしゃいます。
そうなると、子どもが大学に入る18歳になった時には、ご本人は60歳を超えており、確定拠出年金がもらえる歳になっています。
「確定拠出年金=老後の資金」として使わなくても、実際には問題ありません。
受け取り方法を一時金にすれば60歳にまとまったお金が入るのですから、大学の入学資金に充てたりすることもできます。

ただ、その時は別途ご自信の老後資金を考えなくてはいけませんので注意が必要です。

親の相続時に、納税資金として使う

このケースも同様で「将来の自分への仕送り」という点では変わりません。

ご本人が60歳を越えると、親世代は80歳から90歳になっていることでしょう。
タイミングさえ合えば、まず先に確定拠出年金で入っていたお金を一時金で受け取り、親の相続時の納税資金として使う事も可能です。
納税資金が必要なくらいですから、ご自身の老後資金は、相続財産で穴埋めも出来ますね。
例えば相続財産が不動産ばかりであっても、納税資金にするために安値で売却をすることを避けることができます。

確定拠出年金で納税資金対策とする方法です。

子どもに暦年贈与したときに、子どもがiDeCo(確定拠出年金の個人型)に加入して運用する

これは少し視点が違ってきます。
子ども達に暦年贈与を考えている親御さんもいることでしょう。
親御さんから子どもさん名義の預金口座へ贈与します。そして、子ども自身がiDeCoの手続きをし、加入するというご提案です。

この場合で一番向いているのが専業主婦の方です。
専業主婦の方も今年から、毎月23,000円までiDeCoに加入することができるようになりました。
専業主婦は入り口のメリットがないので、通常はパートや夫の預金から掛金を捻出します。
それを、親からもらったお金でiDeCoの運用してお金を育てていくご提案です。

では専業主婦以外の方はどうなのでしょうか?
ご自分で所得税をお支払いしている方は、ご自分の所得控除を使われた方が入り口のメリットが大きいです。
よって、ご自分の所得控除を考える事を優先すべきです。そういう意味で専業主婦が向いています

まとめ

いかがでしたか?税制優遇を利用して、色々な使い途もできますね。

私は、法律事務所で相続争いをしているご家族の事をずっと見てきました。
争いをしない家族は、「親の財産をあてにしないこと」と、「譲れる心」を持っている家族です。
自分に余裕を持つことが出来れば、「争う」事はしなくなります。

私は、「確定拠出年金が争族を避ける事に一役買ってくれるのでは?」と思っています。
基本的な「自分の事は自分でする」という大切な事を忘れずに、「争族」から卒業できるといいですね。